弾丸能登半島

ドライブの記録

9月2回目の3連休の最終日。
ぽっかりと予定の空いたこの日の予報は快晴。
暑さも和らいだ今、これは絶好のドライブ日和となるだろう。

実に3年ぶりにコーティングをかけてもらったサンニーくんも「ヌルヌルになったボディを絶景の中で撮ってくれ」と言わんばかりの表情で車庫から顔をのぞかせてくる。

((よし、紅葉が始まる前にもういっちょ無茶をしてみようか。))

30代という節目を目前に控え、年々つらくなっていく弾丸ドライブ。
これはいつまでできるのだろうか。
なんてことを思いながら夜明け前の高速道路に飛び乗った。

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能登半島へ

今回の行先は能登半島。
去年の夏、最高の思い出を残したあの地へ再び。
シロスビーでいい写真が撮れまくったのが羨ましかったのもあるけど、あの時はあまりの遠さに能登半島の最北端をショートカットしちゃってた。すぐそこまで行ってたのに。笑
あの時取りこぼした景色は今回収しておかないとこの先一生行くことはないかもしれない。
ふとそんな気がしちゃったのが今回の行先を決めたきっかけ。

だから今回のルートは禄剛埼行って来いルート。
遥かなる能登半島の最北端を目指しながら海岸線のナイスビューをサンニーくんとともに巡っていこう。

北陸道-のと里山海道を快調に駆け抜けて、高松SAで迎えた日の出。
こんな時間から起きていると夜明けがだんだんと遅くなっていくのを実感するね。
これから寒い時期に入っていくことを告げられているような気がして寂しくなるなど。

その後も快調に高速道路をかっ飛ばし、西山I.C.を降りた後は海を目指して北西に舵をとる。

海にぶち当たったところでこの日の能登半島ドライブがいよいよ幕を開けた。

最初の目的地は増穂浦海水浴場
世界一長いベンチで有名な場所やけど、そんなものには目もくれず。
早朝の水平線をしばしの間楽しむことに。

うつくしい…
出だしから最高の景色に巡り合うことができた。

打ち寄せる荒波を前に堂々とたたずむ愛車にうっとり。
ギラギラと輝く漆黒のボディ。
ツヤを取り戻したサンニーくんは朝いちばんから絶好調だ!

空には秋の雲が一面に広がる。
つい最近まではもこもこ雲を追いかけていたのに。。
季節の移ろいは早いものだ。

ともあれ今日も絶好の青空。
「勝ち確」を宣言するにはまだちょっと早いかもしれないけど、間違いなくいい1日になるだろう。
抑えきれない胸の高まりとともに、まだ見ぬ能登の奥地へと歩みを進めることにした。

奥能登へ

増穂浦の景色を十分に楽しんだ後は、国道249号に乗っかって輪島方面へひた走る。
去年の旅ではフル高速で輪島に乗り込んでたから、今いるこの場所もぼく史上初めての地。

景色を楽しみながらゆっくり進んでいこう。

次第に濃さを増していく海の青色、厳しい荒波が作り出す奇岩という名のアート作品。
前を見て走らないといけないのに、どうしても視線が左にいってしまう。

きれいな場所を見つけては止まって。
地球の丸みを感じられるくらいどこまでも広がっていく水平線が大好きだ。

このあたりで国道からは一旦離れて県道38号に乗り換える。
海沿いのステキな区間があるみたいなので、その道を使って輪島へアプローチをかけてみることに。
雄大な海を背に、石ころが多く転がる狭小な山道に飛び込む。

上大沢 間垣の里にほど近いパーキングで海と再会。
「間垣」に覆われたまち並みを見て、どこか異境に迷い込んだような感覚に。
あれを見るに、このあたりの冬はぼくが住む地域よりははるかに厳しいものなのだろう。

先人の知恵が今もなお受け継がれていることに感動を覚えるなどして、趣あふれる漁村をゆっくりと駆け抜けていく。
海沿いのセクションはダイナミックなアップダウン。

空しか見えない登り坂をクリアして、海に向かって飛び込むような下り坂を駆け下りる。

縦でもいっちょ。

そんな感じのアップダウンを数回こなすと、今度は海沿いのワインディングロードが姿を現す。

波かかっちゃうじゃん。笑
ちょっとでも条件が悪ければクルマが塩だらけになっちゃいそう。
やけど、それでこそ絶景ロード!(無事だったからこんなことが言える)

それを上から眺めるのもまたいいね。
地形に沿って作られた道の美しさたるや。

目に入るすべての景色が素晴らしい。
この県道を選んだのは大正解だった◎

禄剛埼にタッチする。
これが今回の旅最大の目的やけど、今いる場所ははるか手前。
ほんとにたどり着けるのか不安になっちゃうくらいのペースダウンを食らっちゃったけど、この美しい道はまだまだ続いていく。

輪島ですら遠い

コロコロと表情を変える麗しのシーサイドロード。
最前列から雄大な海を楽しませてくれたと思いきや、再び高度が上がっていく。

鬱蒼とした道のさらに脇のほうをこじ開けてみると、ここにもまた絶景が。

すげええぇぇぇ

図らずもこうした景色に出会えることが初見ドライブのいいところ。
行ったことがあるところだと撮りたい場所でしか撮らなくなりがちだしね。
実際にここ最近のぼくはその傾向にある…

それにしても今日の絶景センサーは冴えわたってる!笑

その後もサンニーくんが映える場所がしきりに出てきたり、気になるネーミングの景観スポットが突如として現れたり。

ゾウゾウ鼻

進めども、進めども、輪島の中心地は見えてこない。
能登半島ってやっぱりデカいんだな。。

やっとの思いで鴨ヶ浦に到着。
あらかじめナビに入れておいたこの場所は今回どうしても見ておきたかったところ。
当初の予定から何時間遅れたのだろうか。
この場所を楽しみにしていたはずなんやけど、道中の景色がよすぎたあまり感動が薄れちゃった。笑

おもしろい場所であることは間違いないけどね。
凝った構図を考える余裕なんてどこにも残っていなかった…

長い長い絶景ロードを経てようやく輪島の市街地に到達。
ここからようやくこの旅の舞台が「奥能登」へと切り替わる。
能登半島の最北端までは残すところ50km

果たして無事たどり着くことができるのだろうか。

奥能登の奥の奥へ

輪島朝市を通りすぎたあたりからは見覚えのある道。
シロスビーと残した思い出を巡りながら進んでいこう。

とか言いながら、一気に窓岩までワープ!笑
信号のないこの区間は快走路そのもの。
駆け抜ける悦びにあふれた道を気持ちよく流していたらこんなところまで来ちゃってた。

奇岩がうんと増えるこのエリアの波はやはり強め。
岩のすき間に勢いよく打ちつけて波しぶきを上げる様はまさに「東映」のアレ。

千里浜には頑なに行こうとしないくせにこういうことは平気でやっちゃう。これ如何に。

「荒磯に波」なお立ち台はそこそこにしておいて、お気に入りの曽々木海岸でプチブレイク。

旧道のトンネルを歩いてみたり、だれもいない静かな場所で静かな時間を楽しんでみたり。

マイフェイバリットスポットを越えた後は能登半島の最北端を目指す作業を再開。
クルマやバイクの数がグッと減った高速セクションをしばしの間快走。

ゴジラ × ゴジラ岩

奥能登絶景海道というなんともステキな名前のついた1本道。

断崖と海、そしてその間に通された道が三位一体となって織り成す景色は圧巻。
夏に行った天空の絶景道もよかったけど、海に吸い込まれそうになりながら駆け抜けるこのパノラマ絶景ロードも同じくらいい。
ハンドルを握りながらニヤニヤが止まらない。
走るのが楽しすぎる!

寄り道パーキング木ノ浦

快走区間で絶頂を迎えたあとは木陰のパーキングでひとやすみ。
ここまで来たらもう禄剛埼はすぐそこだ。

能登半島の最北端から見える景色を、しかとこの目に焼き付けよう。

稲刈り真っ只中の田園風景が見えてきたらラストスパート。
無数の案山子が立ち並ぶ珠洲の田んぼを突っ切って道の駅 狼煙に到着!
ここから800mほどのところに灯台がある。

サンニーくんを駐車場に置いてここからは徒歩で。
高台へと続く急な坂道をえっちらおっちら登っていく。
明け方には13℃ほどしかなかった気温は、30℃に迫る勢いで上昇していた。
暑い。ただただ暑い。

((ほんとならもっと早い時間に着くはずだったんだけどな…))

時間の読みが甘かったせいか、ここに来るまでの道のりが絶景だらけだったせいか。
いずれにしても雄大な能登半島を楽しみつくすためにはいくら時間があっても足りないことは明らか。

そして灯台とご対面。
でかでかと掲げられた「能登半島最北端」の文字。
あぁ、とうとうたどり着いたのだ。

果てしなく遠かったけど、到達の瞬間は意外とあっけない。

いつか行った本州最南端。
あそこにたどり着いたときと似たような感覚だ。

とはいえ、なかなかすごいところにいるということもまた事実。
広い広い水平線を眺めながら、この地に足跡を残すことができたよろこびを噛み締めよう…

なぜこんなところで…

ぼく史上未踏の地を踏みしめてこの日のミッションはクリア○
ここからは早くも帰り道。
珠洲のほうには回らずに来た道を引き返すことに。

往路でかっ飛ばしてきた道をもう一度。
今度はところどころで立ち止まり、景色を思う存分楽しんでいく。

絶景の中に通されたシーサイドライン。
こういう道が好きすぎる。

その後も飽きることなく海の景色を楽しみながら、奥能登の西海岸を順調に南下。
輪島の白米千枚田が見えてきたところであるお方から1通メッセージが届いた。

<strong>???</strong>
???

いま棚田の近くの漁港にいます!

なんだと!

急いで港に行ってみるとそこには黒く光る大人のセダンが佇んでいた。

くろけ号だ!

前日羽咋でデュオキャンプをしてたくろけカップルがこのあたりまで足を伸ばしてたので迎え撃ち。
さも偶然会ったみたいな書き方をしてるけど、呼びつけたと言ったほうが正しいな。笑

久しぶりの再会を果たしたところで福井県民の福井県民によるオフ会が敢行されることとなった。

こんなにもおうちから遠いところで。

スカイライン撮影会

ぼくたちが集まってやることと言えば、クルマの写真を撮ること!笑
奇しくもここは白米千枚田の一歩手前。

ともなれば…

ぼくたちの夏休み①(能登絶景ドライブ 編) より

あれをやりたい!!

去年の夏にシロスビーでやったアレ。
サンニーくんとやるにはおやじを連れてくるしかないな、と思ってたアレ。
でもそんな機会はないやろうから、と諦めかけてたアレ。

((腕利きのカメラマンがいる今、これは特大のチャンスなんじゃないか??))

なんて思ってるところに、くろけさんが一言。

<strong>くろけ</strong>
くろけ

千枚田を走ってる写真撮りませんか??

!!!!!!!!!!!

どうやらアレはくろけさんもゲットしたかった1枚だったようで。
そうと決まれば早速やりましょう😂

棚田は稲刈り真っ最中だけど、それでもなお素晴らしいロケーションであることには変わりない。

というわけで、バシャバシャ📷
こりゃすごい👏

日本の原風景にスカイラインがいる風景。最高。

自分の愛車であるかのように撮りまくってきたエルセレを高台から眺めながらニヤニヤが止まらなかった。

photo by くろけ
photo by くろけ

ぼくのサンニーくんはくろけさんがいい感じに料理してくれた🙌感謝🙌
秋空まで見事に収めた絶妙な画角。
これは額に入れて飾っておこう。

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ひとしきり2台を撮りまくったあとはランチタイム。
千枚田に解き放たれてたかわいらしいくろけ彼女も合流しておむすびをいただくことに。
いつも長時間ほったらかしにしてるのがほんとに申し訳ない。笑

今日のランチは目の前に広がる千枚田で育ったお米のおにぎり🍙
炊きたてふっくらなおにぎりは塩で食べるのがいちばんおいしかった。

ごちそうさまでしたっ!

朝から何も食べてなったぼく、圧倒的回復!
お米の力は偉大である。

おにぎりで元気を取り戻した後は、おだやかな海を背に2台並べてまったり。
エルセレの輝きはいつ見ても眩しい。
今まで「簡単なコーティング」を施工して丸3年放置した状態だったサンニーくん。
こんなにもピカピカなクルマの隣にはふさわしくない状態だったけど、「だいぶいいコーティング」でツヤを取り戻した今、また気兼ねなく並べることができるはず!笑

これから始まる紅葉シーズン。
今年もどこかでいいツーショットが撮れるかな?撮れるといいな。

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てっぺんにあった太陽が次第に海のほうへと傾いていく。
そろそろ帰らなきゃ。

<strong>ぼく</strong>
ぼく

16時くらいには帰ると思う!

あゆみちゃんにそう言い残して家を飛び出したはずなのに。
この時点ですでに15時。もう絶対無理。笑

帰路へ

くろけさんたちは夕日を楽しんで帰るとのことだったので、このあたりでお別れ。
こんなところで現地集合・現地解散をしているのはほんとに謎。笑
やけど、旅先でこうして遊んでくれる方がいることはすごく心強い。

またどこかで並べましょうね。
再戦を約束して帰路につくことに。

高速走行中に鳥の💩がボンネットに命中。それがワンバンしてフロントガラスに飛散。

帰りは全線高速で。
おみやげのルビーロマンを片手に無事おうちに帰ったのであった。

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こうして幕を閉じた弾丸ツーリング。
能登半島の最北端にサンニーくんとともにたどり着くことができた。
なんだかすごく達成感のある1日になったな。

灯台を目指す道中やくろけさんとのプチ撮影会…
めちゃくちゃいい写真が乱獲できたこともすごくよかった。

今回の走行距離は620km
同じ北陸地方であるにも関わらず距離が伸びてしもうた。
改めて能登半島はデカい。

毎度のことながら今回もノントラブルで完走。
サンニーくん、よくがんばりました💮
これからがいちばん距離が伸びる季節。
慌ただしい日々が始まる前のいい助走になったかな。
もしかしたらこんなに走るのは嫌だったかな。笑

思い立ったが吉日とはよく言うものの、半ば勢いでぶち込んだドライブにしてはあまりにも出来すぎた1日だった◎

弾丸能登半島 完

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