「ふたりでゆっくりしておいで!」
と、友人から加賀屋(の姉妹旅館)のペア宿泊券をいただいたぼくたち。
ずっと行きたかった和倉温泉だ。
せっかくの機会やから少し羽根を伸ばしに行こう。
久しぶりに立った遠出の計画。
そこまで行くのだから温泉だけで終わってしまうのはもったいない。
どうせなら能登半島もグルッと回りたい!
そんでもってそこでキャンプもしたい!!
お互いの仕事が落ち着いた夏の盛り。
遅めのプチ新婚旅行(?)という名のちょっとした冒険に繰り出した。
サンニーじゃない!!
7月30日
ぼくたちの朝はこの日も早かった。
通勤ラッシュが始まる前に北陸道をクリアし、金沢の街中を抜けて、能登里山海道にアクセス。
今回の旅の相棒はあゆみちゃんの白いクロスビー。
快適な旅は快適なクルマから!笑
というわけでサンニーくんはお留守番。
納車されて以来初めてのロングドライブ。
どんな旅路になるのだろう。
ふたりしてワクワクを抑えきれない。
かわりばんこでハンドルを握ること3時間くらい。
能登里山海道の終点、のと里山空港I.C.に到着した。
ここから輪島に抜けて能登半島をグルッと回りながら珠洲で1泊キャンプを楽しんで和倉温泉を目指す。
というのが今回の行程。
思い出すだけでもギョッとするような道のり。
結果としてグレートなジャーニーになったわけやけど、この時はまだ能登半島の大きさを知る由もなかった。
昼やけど、朝市へ。
泊まるところ以外は基本ノープランな今回の旅。
いくつか「有名どころ」に寄りながらクロスビーを走らせることに。
内陸部をズドンと突破して12時を少し回った頃、輪島市内に上陸。
輪島と聞いてパッと浮かぶのは「輪島朝市」でしょう。
というわけで、朝市見学。
すでに終わってた。笑
人っ子一人いない朝市のメインストリート。
聞こえるのはセミの鳴き声だけ。
ぶらぶらと散策しながらお昼ごはんをいただける場所を探す。
海の近くをうろつくぼくたち。自ずと海鮮丼が食べたくなっちゃう。
昼過ぎに朝市にのこのことやってきたぼくたちに新鮮なお魚を食べさせてくれるお店が都合よくあるわけなんて…
海鮮丼 1,650円
あった。
輪島港の目の前にひっそりとたたずむ小さなお店。
お店をひとりで切り盛りする女将さんが毎日市場からお魚を仕入れてくるそうな。
だから海鮮丼のネタは日替わり。
とは言っても毎日新鮮で豪華なメンバーであることに変わりはない。
この日のお刺身も白ごはんの上でキラキラと輝いていた。
お味は言わずもがな、最高🤤
いっしょについてきたアラ汁もお手製のお漬物も絶品だった。
それでいてこのお値段。もう優勝です🎊
ごちそうさまでしたっ!!
この海鮮丼で食べれただけでも朝市に立ち寄った甲斐があった。
このまままっすぐ帰ってもこの旅は大成功と言える。
そう思えるくらいのおいしさだった。
絶景ドライブ
とはいえ、能登にきてやりたいと思っていたことはまだある。
今回の影のミッションは能登半島の絶景をクロスビーと楽しむこと。
旅の思い出に愛車の写真を欠かすことはできまい。
雄大な海をバックにシロスビーの写真をいっぱい撮るんだ!
こっちがメインやったりするかも。笑
朝市を出た後はそのまま海沿いをクルージング。
輪島と聞いてパッと浮かぶものがもうひとつ。
そう、「白米千枚田」
日本海へと落ちていく山肌の斜面に作られた1004枚の棚田。
能登半島に来て、この日本一有名な棚田を素通りする人はほぼいないだろう。
青々とした美しい田んぼの後ろには、絵に描いたような夏空とどこまでも続いているかのような青い海。
過去に一度、田植えが始まる時期に訪れたことはあったけど、夏に来るのは初めて。
この景色が見たかったんだ。
この時期に来ることができてよかった。
息を呑む絶景とはまさにこのこと。
このまままっすぐ帰ってもこの旅は大成功と言える。
そう思えるくらいの美しさだった。
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((いや、この絶景の中にクルマを入れたい…))
最上級の絶景が見れて満足しながらも欲張りな感情がふつふつとこみあげてくる。
ちょっと先のほうまで走ってきてよ!笑
ぼくがやりたいことを一瞬で汲み取ってくれたあゆみちゃん。
舐め回すようにサンニーくんの写真を撮っとるときはつまらなさそうな目で見てくるけど、今日は自分の愛車ということもあってノリノリで1往復してきてくれた。笑
そうそう!これこれ!!
「撮りたいもの」が全部詰まった1枚。
こういうことが簡単にできちゃうのも二人旅のいいところだよね?
これがGT-Rやったらなぁ…
とも思ったけど、青空に映えるシロスビーがかわいすぎるから不思議と悔しくない。
まだまだ続く、能登の海
棚田を満喫したぼくたち。
もうお腹いっぱいになりかけてたけど、能登の道はまだまだ続く。
気になったところで立ち止まりながら、まったりと進んでいく。
荒々しい雰囲気のなか、間抜けなお顔でたたずむシロスビー。
この対比もまたいいよね。
旧道の入口に進入してみたり。
この先には「せっぷんトンネル」とかいうパワースポットがあるらしい。
同じ日本海とはいえ、ぼくたちが住む福井県から見る海とはまるで違う。
どこを走っていても左手に見えるのは広い海。
やけど、奇岩が多いところは同じなんだな。
このあたりでも面白い形の岩が至る所に散りばめられていた。
曽々木海岸のシンボルとなっている窓岩。
読んで字のごとく、岩の中に「窓」のような穴が開いている。
日本海の荒波が削り出した岩はまるでアート作品のよう。
タイミングが良ければこの窓の中に沈みゆく夕日がすっぽりと収まるらしい。
ごつごつした岩場や揚げ浜式製塩の塩田をいくつか横目に見ながら海岸線を進んでいくとゴジラ岩の看板が視界に飛び込んできた。
ゴジラといったらあのゴジラだろう。
それに似た形の岩でもあるのかな。
ふたりしてクルマを降りてあたりを見渡すけど、それっぽいものはない。
けど、確かに案内板まで設置されている。
((ん??あれか???))
いや、ちっっっっっっちゃ!!!笑
ようやく見つけた「ゴジラ」は、ぼくたちが勝手に想像していたより何倍も小さなかわいいゴジラだった。
満を持して、キャンプ場へ。
「奥能登絶景海道」という名の美しい海岸線はまだまだ、まだまだ続いていく。
けど、時計に目をやるともう午後2時半を過ぎていた。
そろそろキャンプ場へ向かわないとね。
名残惜しくも海岸線に別れを告げて国道249号線を使って半島の反対側へひとっとび。
素晴らしい景色をたくさん見せてくれてありがとう。
まだ見ぬ美しい景色は、サンニーくんとともに回収しに来よう。
いつになるかはわからんけど。
国道ショートカットの結果、ものの30分で能登半島の反対側に到着した。
ほどなくしてキャンプ場に到着。
見附島シーサイドキャンプ場
珠洲の名所、「見附島」を目の前にしたこの場所がこの日のぼくたちのキャンプ地。
満載にしてきたキャンプ道具を一気に展開してぼくたちのおうちを作っていく。
木陰たっぷり、見附島からいちばん近いポールポジションにぼくたちのサイトができあがった。
サイトができあがった後は町の銭湯で一日の汗をさっぱり流したり、見附島の周りをぶらぶらと散策したりして夜が来るのを待つ。
長かった一日もようやく終盤に差し掛かろうとしている。
今日1日で走った距離は約300km。
よく走った。シロスビー、がんばったね。
おいしいものを食べて、絶景の中を愛車で駆け抜けて。
遠かったけど、能登半島を回ったのは大正解◎
ぼくたちの夏休みは最高のスタートだった。
そしてこれから始まるのは念願の海辺のキャンプ!
完璧ともいえるこの日の締めくくりと明日の始まりをキャンプ場で迎えることができる…
なんという贅沢だろうか。
言葉にしがたい高揚感に包まれたまま、ぼくたちにとって忘れることのできない夏の夜が始まろうとしていた。
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