7月17日(日) ☀
3連休中日の午前7時、ここは姫路港。
こんな朝早くからどうしてこんなところにいるのだろう。
そうだ、これから小豆島に行くんだった。
今回のライドが決まったのは前日の夕方。
小雨の降る福井駅前をぶらぶらしていた時だった。
ー 回想 ー
3連休の天気、ちょっと微妙やなあ
今年の夏は行かなあかんところいっぱいあるのに今週はどこもいけなさそうやなあ
しまなみライド(予定)の練習もせなあかんのにー!
ほんまやな..
でも天気悪いのはこの辺だけなんちゃう?
西のほうは晴れそうやし…
ほんまや!
前から行こうって言ってた小豆島、この連休で行けるんちゃうん!
めちゃくちゃやな(笑)
まあ今すぐ寝たら行けんこともないか!
よっしゃ行くか!!
行こ行こー!しまなみ(予定)前哨戦じゃー!!
確かに「この夏は小豆島に行ってみよう!」という約束はしていたけど、こうもあっさり決まってしまうとは。笑
あまりの勢いのよさにびっくりしちゃうけど、小豆島ライドはこの夏楽しみにしていた一大イベントのひとつ。
アツい1日にしよう!
いざ、小豆島へ!
今回ぼくたちが乗るフェリーは「おりいぶ丸」
離島の中では比較的アクセスのしやすい小豆島には島内のいろんなところに船が着く。
本州から小豆島に行く選択肢はざっくり4つ。
- 神戸港 ⇔ 坂手港 (深夜便は高松経由)
- 姫路港 ⇔ 福田港
- 日生港 ⇔ 大部港
- 新岡山港 ⇔ 土庄港
よりどりみどり〇
福井から行くことを考えると現実的な乗り口は神戸港 or 姫路港。
最も近くにあるのは神戸港から出ている「ジャンボフェリー」
深夜便に乗っちゃえば早朝(朝7時)からライドを始められる。
もっとも理想的なようにも見えるけど、ジャンボフェリーはぼくたちのようなデリケーターガーがぐっすり眠れるような環境ではない。
過去に一度乗ったことがあるけど、一晩中重厚なエンジン音が耳の奥で聞こえているような感じだったしね。
船の中で中途半端に寝るくらいならおうちの布団でしっかり寝たほうがいい…
そこで選んだのが姫路港。
福井県からクルマを使えば始発の便に十分間に合う。
加えて、小豆島に着くのは朝9時頃。
1周の距離が短い小豆島なら夕方までには帰ってこれる時間だ〇早朝夜中出発でかつ行き帰りのロングドライブというパワープレイになっちゃうけど、ぼくたちの住んでいるところから行くならこの選択がベストだろう。というか、こうする他ない。
もっとも、日帰りで行くのが間違いと言われればそれまでやけど。笑
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往復の乗船券を買っていざ乗船!
クルマ→バイク→自転車の順番に船内へと吸い込まれていく。
まるっとそのままチャリンコを運んでもらえるのがすごくありがたい。
船員のお兄さん自転車を固定してもらってぼくたちのマシーンとはしばしのお別れ。
ここから約100分ばかりの船旅が始まる。ワクワク。
デッキに上がって瀬戸内の景色を楽しんだり、しばしの間眠りについてみたり。
普段なかなか経験することのない船での移動。
いつも以上の非日常感にちょっぴりそわそわしちゃうけど、これがいい。
なんて思っている間に小豆島に到着。
さあ、島ライドの始まりだ!!
美しい海を眺めながら
下船後は走り出す準備を済ませていく。
って言ってもサンダルからビンディングシューズに履き替えるだけなんやけどね。
今回のライドはおニューのシューズのデビュー戦。
世界一かっこいいシューズの履き心地や、いかに🤤
もうこんなきれいな姿は二度と見られないだろうから記念に1枚📷
あ、そうそう。「おりいぶ丸」の船内はビンディングシューズは禁止だった×(SPDは知らんけど)
替えのものがなければスリッパを貸してもらえるらしいけど、船用に履くものはあった方がいいね。
念のためにルートもセットして福田港をあとに。
楽しいライドのはじまりはじまり。
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今回のルートはざっくりこんな感じ。
島ライドの「セオリー」どおり右回りで60kmほど。
ところどころせり出してる小さな半島は全部カットしちゃう!
まずは坂手港に向かって沿岸部を南下していく。
澄み渡った空に輝く瀬戸内ブルーにおりいぶ丸を添えて。
あまりの景色のよさに、漕ぎ出して間もないのに写真を撮る手が止まらない。
そんなぼくを尻目にあゆみちゃんは坦々とペースを刻んでいく。
海沿いの道やからゆるいと思っとったけど、なにこれー!!
漕ぎ出しから数キロの区間には平坦区間がまるでない。
勾配2ケタ%に迫るパンチの効いたアップダウンの波状攻撃。
数十m登って海まで下る。延々とこの繰り返し。
小さな島だからとナメてかかってた。こりゃ濃密な60kmになりそうだ。
でもまあ、こんなにもきれいな景色が常に広がっているから疲れなど感じている暇がない。
「瀬戸内のきれいな海を心ゆくまで見てってください」
と言わんばかりのビュースポットが張り巡らされてる。
しかし、この絶景はまだまだ序の口。
ここからの長い道のりの中で、ぼくたちは小豆島の有り余る魅力を知ることとなる。
そうめんを食べさせてください…
ちょっと長い激坂を越えたところで無慈悲なアップダウンはひと段落。
海の風景から一転、田園地帯が広がる内陸部に突入した。
田んぼがきれいすぎる…
険しい道のりにだいぶエネルギーを使ったみたいで早くも脚がスカスカ。
ちょっと早い時間やけど、おいしいものを食べて回復しよう!
こんな暑い日は、つるつるのそうめんに限るね!
奇しくもここ小豆島は手延べそうめんの名産地。
数多くの製麺所が軒を連ねている。
近くにめちゃくちゃ有名なところがあるらしいよ!
今から向かったらちょうど開店しそう〇
タイミングよくそうめんを食べさせてくれるお店もあったみたいなのでそこへ行ってみることに…
〈営業時間〉10:00 – 14:00(要予約)
〈定休日〉水曜日・木曜日
あっ…
予約制でやらせてもらってるんですぅ
すみませんが今日はもう予約で満席なんですぅぅ
なんと😭
気を取り直して先に進むことに。
とはいえ、この暑い中を空腹で走るのはちょっとやだ。何かお腹に入れておかないと。。
あ、醤油ソフトクリームで塩分を摂っておこう!笑
どこの観光ガイドにも出てきた醤油味のソフトクリーム。
「変わり種」がおいしいことはあまりないけど、なぜか食べたくなちゃうのが人間の性。
ここは一旦そうめんのことは忘れて…
数km先にある醤油蔵へ!
辺り一面に漂う「醤」の香りが目印。
なにこれめちゃくちゃおいしい…
ほんのりとした生醤油の香り、甘さとしょっぱさの絶妙なバランス。
みたらし団子に近いようなそうでないような。
どんなキテレツな味なのかと思ってたけど、これは「アリ」だ◎
ごちそうさまでしたっ!
おいしいソフトクリームで元気を取り戻したぼくたち。
海の景色を楽しんだり、小豆島のランドマーク的なところに立ち寄ったり。
しばしの間調子よく快走を続けていた。
が、しかし、まだそうめんには出会えていない。
製麺所はようけあるけど、食べれるとこはあんまなさそうやなあ
みたいやなあ…
え、あ、今そうめん食べとる人おった!
振り返ってみると、製麺工房の軒下でそうめんを食べてる人たちを発見!
そうめんいかがですか?
きたーーーーーーー!!念願のそうめんだーーーーーーーーー!!!!!
「そうめん難民」になりかけてたぼくたちの目の前に突如現れた救世主。
ありがたや…
手をすり合わせて早速ひと口。
なんだこれは!!
口に入れた瞬間にわかるその弾力。
細い麺からは想像もできないくらいのもちもち感。
絶品すぎる。
概念が覆るとはまさにこのこと。
今までおうちで食べてたそうめんはなんだったのか。
忘れることのできない最高の1杯だった…
ごちそうさまでした…
これ、持って帰って!
ちゃっかりお土産までいただくなど。
フラッと立ち寄ったお店でこの上ないくらいよくしてもらっちゃった。
ほんとにありがとうございました〇
念願の手延べそうめんを満喫することができて完全復活を果たしたのであった。
聖地巡礼
長い休憩を挟んだところでリスタート。
相変わらずダラダラ続くアップダウンを坦々とこなして土庄町にたどり着いた。
「小豆島」という名前を聞いて連想されるものはたくさんある。
その最たるものがオリーブだし、他には手延べそうめん・醤油・ごま油などなど…
いろんなものが思い浮かぶ。
ここ最近では、テレビアニメ『からかい上手の高木さん』の舞台としても有名になってるね!
((あ、なんとなく見たことのある場所だな))
と思うところは道中にもたくさんあったけど、土庄町はアニメの登場箇所がギュッと詰まった聖地の中の聖地。
漫画にもアニメにもあまり詳しくないぼくがなぜかハマッちゃった世紀の名作。
その舞台ともなればぜひともお目にかかりたい。
「小さくてかわいらしい島でゆるポタが楽しめそうだから」という理由であゆみちゃんがこの島に乗り込んでた裏で、ぼくはこっそりと確固たる信念を持っていたのです。
思う存分楽しませていただきましょう。
富丘八幡神社
ここは第2期の最終回で西片と高木さんが手をつないだところだね!
ほんまやすごーい!!
実在する場所やったんや!
エンジェルロード
エンジェルロードもよく出てきてたね!
あ、見た見た!
土庄鹿島海水浴場らへん
この歩道はマラソン大会で走ってたね
あーそれや!
なんかの話に出てきたと思ってたとこやった!
鹿島明神社
ここはいつもの神社だね!
ここに座っとったんかあ
「ホンモノ」はちょっと小さめなんやな!
土庄港
ここはクリスマスデートの待ち合わせ場所だね。
あ、ちょうど高木さんフェリーもいる〇
ほんとだね。
とのしょうBASE
ファンとしてはここも見ておかないとね
・・・。
土渕海峡
これ、下に見えとるのってなんかの川なの?
チッチッチ これは土渕海峡っていう世界一狭い海峡なんだよ。
ちなみにここは西片が高木さんにおみやげを渡す回に出てきた場所なn
もうええて!
西片たちはこのあたりに住んでるのだろうか。
そう思わざるを得ないくらい、このあたりには登場スポットがギュッと詰まっていた。
いいものがたくさん見れました◎
満足げなぼくと真顔のあゆみちゃん。
対照的な表情を浮かべて土庄をあとに。
ここから先はただひたすらに福田港を目指すのみ。
海岸線のルートはとらずに、内陸部をショートカットしよう。
パッと見の距離だけで道を選んじゃったぼくたちは、小豆島の北エリアに向かって緩やかな坂道を登り始めた。
これが地獄への入口だったということも知らずに…
遥かなる福田港
ゆるやかな登り坂はやがて激坂となりぼくたちの目の前に立ちはだかる。
にこやかに談笑していたはずなのに次第にふたりの口数は減っていく。
高度が上がるにつれて斜度も上がっていく。
登っても登っても2ケタ%…やめてくれー!
悲痛な叫びも虚しく、激坂はこの道のピークまで続いた。
負けん気の強いあゆみちゃんは足つきなしでクリア〇
そうめんパワーじゃ💪
この日の山岳賞ポイントを仲良く通過した後はごほうびダウンヒル。
海を目がけて直滑降。
あっという間に小豆島の北側に到達した。
この海沿い区間をクリアすれば福田港が見えるはず。
ペースも上々!この勢いで一気に進もう!
道の駅こそあれど、見どころの多かった前半戦とは対照的なのがこのエリア。
海沿いの景色はめちゃくちゃきれいやけど、あえて立ち寄る場所はそんなになさそう。
ってなわけでここはひとつ、福田港まで愚直に走り続けることに。
これまでの道のりがそうだったように、この先に待ち受ける道のりもアップダウンの連続。
パンチの効いた登り坂に幾度となく苦しめられる。
それでもなお、着実に進み続けたぼくたちの視界に「福田港 1km」の道路標示が飛び込んできた。
フラムルージュだ!!
今日のルートは60km
距離にすると大したことはないけど、こんなにもくたくたになるとは。
夏の暑さのせいか、まともな補給食がそうめんだけだったせいか…
いや、きっとぼくたちは小豆島を甘く見ていたのだろう。
もしもこのルートに寒霞渓をに入れてたら…
考えただけでもゾッとするけど、かの有名な展望スポットはいつか挑戦してみたいものだ。。
そしてフィニッシュ。
日が傾き始めた港に、ぼくたちのマシーンが帰ってきた。
帰還
無事完走を果たしたぼくたち。
いつものライドやったらこれで終わりやけど、今日はまだ任務が残ってる。
それは、シロスビーの待つ姫路まで戻ること。
ここからは再び100分間の船旅が始まる。
丸一日遊びつくした小豆島ともいよいよお別れ。
ありがとう、とてもいいところでした。
デッキの上でライドの余韻に浸るなど。
本日の活動時間はすでに15時間を超えていた。
1日ってこんなにも長いんだね。
姫路から福井までの帰り道がまだ残ってるけど、それは一旦考えないことにしよう。笑
最後の最後にすごい景色を見せてもらって姫路港に帰還。
今日もナイスライドでありました👏
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この夏はやりたいことを全力でやりつくそう。
という思いで迎えた2022年の夏。
その1発目が今回のライドとなった。
美しくも険しい小さな島をふたりで楽しく駆け抜けることができた。
最高の幕開けと言ってもいいのではないだろうか。
この日のライドを弾みにして、今年は最高の夏にするぞーー!!
梅雨明け小豆島ライド 完
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