2022紅葉狩り②(おにゅう峠)

サイクリングの記録
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どうしても見てみたい景色が…

桜と比べて見頃が長い紅葉。
いい感じに染まっているところへ突撃すればいいから、選択肢の幅にもゆとりがある。
が、しかし。
どうしても見ておきたい場所となると、行ける日×天気×色づき具合の条件をうまく合わせることが一気に難しくなる。

ぼくにとってその場所のひとつとなっていたのがおにゅう峠
雲海の名所としてめちゃめちゃ有名になっているこの場所は秋になると素晴らしい景色を見せてくれる。
紅葉のトンネルとなる尾根の道、それを望む展望スポット。
今となってはいろんな写真家が作品のような写真を上げているけど、あの景色を一度自分の目で見てみたい。
なんてことを何年も前から思っていた。

そのチャンスが今年になってようやく訪れた。
11月最初の週末の早朝、霧が立ち込める薄暗い林道に飛び込んだ。

極寒の林道クライム

11月6日(日)

早朝の鯖街道を南下し、武奈ヶ岳の登山口の近くに到着。
今日のライドはここを発着地とする。

ルートはこんな感じ。

クルマとチャリンコの6輪スタイル。
おいしいところだけを自転車で楽しむ贅沢プラン。

今回の相棒はBMC ALR01
「どこでも映えるクン」とともに絶景を狩り行く所存であります。

7:00

鯖街道を背に狭小な県道に突入!
山間を縫うように雲が流れている。
小高い山の向こう側は雲の中なのだろうか。

ろくにウォーミングアップもしていないぼくの目の前に激坂が立ちはだかる。

こんなときは写真撮影を言い訳に潔く足をついちゃう。笑
今日は速度も強度も気にしない。
ただ純粋に景色を楽しむ日なのだから。

軽いギアでシャカシャカ回しながらえっちらおっちら。
早朝の林道を白い息を上げながらゆっくりと進んでいく。

久多のキャンプ場あたりで一瞬だけ京都府入り。

この時の気温はわずか4℃
厚手のグローブをしていても手がかじかむ。
冬物で揃えてきてよかった…

普段住んでいる場所とは比にならないくらい寒いけど、この突き刺すような冷たい空気はどこか気持ちよかったりもする。

おにゅう峠の入口までは残り10km程度。
来るヒルクライムに向けて体をあたためながら前進していく…

霧をかき分けて

峠に向かってALRがグイグイ進んでいく。
めったに来ないところやからこの道から見る風景を楽しんでおかないと。

秋の色に染まる渓流。
やわらかな朝日が射し込んでさわやかさ満点◎
あぁ気持ちいい。。

チャリンコも添えて。

いつもなら窓越しにしか見えない景色も自転車であれば隔てるものが何もない。
澄んだ空気とともに美しい景色も同時に楽しむことができる。
なんて贅沢な時間なんだろう。

あらゆる刺激に鼻息を荒げながらゆるやかな坂を駆け上がる。
体もいい感じにあったまってきたゾ。

小さな川沿いの林道を進んでいくと、とうとう霧に飲み込まれてしまった。
わりと深く、先の見通しも悪いけどこれはこれで幻想的。
靄越しに朝日を浴びるススキたちが印象的だった。

印象的といえばこちらも。
木々を貫くシャーのやつ☀
春先には敵にしか見えない杉の木も、こうして見るとうつくしい。

濃いベールに包まれた林道を五感で楽しみながら走ること数十分。
おにゅう峠の入口に到達した。

この先に待ち受けるのも深い霧やけど…
背後には青空も広がり始めていた。
((この霧の上に突き抜けることができるのか?だとすれば…))
まだ雲海が見られるのか!!?!?!??!

早朝じゃないからあまり期待はしていなかったけど、チャンスがあるなら見てみたい。
いざ、ヒルクライム開始じゃ!

色づく峠を、下から上から

小入谷の集落を抜けたところからクライム開始!

峠(=滋賀と福井の県境)までは6km
時折パンチの効いた坂が出てくるみたいだけど早速いってみよう!!

スタートからほどなくして道幅がさらに狭くなる。

しかしながら交通量が多いこともあって、路面状況は比較的良好!
両脇の木々もいい感じに色づいてきたね〇

激坂区間をダンシングでリズムよくクリアしながら展望スポットを目指す。
きつくないペースで、坦々と…
着実に高度を上げながら木陰のワインディングをクリアしていくと、ようやく視界が開けてきた。

そして一面に広がる紅葉の楽園がお出迎え。
やー!すげええぇぇ!!
偏光レンズのアイウェアを外していてもその鮮やかさを十分に感じ取ることができる。

こりゃすごい。
登り続けてきた疲労感など、どこかに吹き飛んでしまうくらい感動的な瞬間だった。
同時に、はるか上のほうにちらっと見えるガードレールに心を折られる瞬間でもあったけど。笑

おにゅう峠の「名所」は、今いるこの場所を上から望む展望スポットにある。
視界はクリア。どうやらふもとにかかっていた霧を突き抜けたようだ。
この色づき具合を見るだけでも今日も「勝ち」が約束されていることは明らか。

逸る気持ちをペダルに乗せ、さらに高度を上げていく。

((木々のすき間からなんだか雲のようなものが下に見えるような気がするぞ…))

下を見たい気持ちをグッとこらえ、展望スポットを目指す。
連続ヘアピンを抜けた先に、開いた口がふさがらないような景色が広がっていた。

やべぇ。

まさに紅葉真っ盛り。
針葉樹との対比で色づきがより一層際立っている。
いろんなところで何度も何度も見てきた景色やけど、この目で実際に見ることが叶った。
このよろこびはひとしおである。。

さらに谷のほうには雲海の面影もうっすらと残っている!
これは「間に合った」ということにしてもいいだろう!笑

すべての条件が1発でバチンとハマる。
こんなことはぼくのなかでは珍しい。
いいものを見ることができた。
まだ峠にはたどり着いてないけど、満足感のあまり下山をはじめてしまいそうになった。笑

とはいえ、ここまで来てしまえばピークはすぐそこ。
眼下に広がる紅葉を楽しんでいるうちにフラムルージュ。

9:00

そして登頂。
思っていたよりもあっさりクリアすることができた。
数年前に舗装された福井県側よりははるかにイージーだったかな?
いや、こんなにも楽勝だったのは登り口までクルマで来たからに違いない。笑

おにゅう峠はいいぞ

色鮮やかな紅葉に心を踊らされながら登ってきたわけやけど、この峠の頂から見る景色もまた格別。

頂上からの視界もとてもよい。
福井県側を見てみると日本海まではっきりと肉眼で捉えることができた。

解放感バツグンの眺望を愛車とともに。
通勤号、よくがんばったね。

せっかくここまで来たので、福井県側にも少しだけ足を踏み入れてみることに。

こちらの方が気温が低いのか、滋賀県側よりも少しだけ季節が進んでいた。
赤率の高さ…好き。。

ここからの眺めもお見事〇
いやぁ、おにゅう峠っていいところですね🤤

福井県側の頂上付近には、思わず立ち止まってしまうビュースポットがいくつかあるんやけど…
このあたりの斜度は2ケタ%を超えている。
調子に乗って下りすぎてしまうともう頂上には戻れなくなりそうなのでこのあたりで引き返すことに。笑

下ってきた道を今度は下から。
いやしかし美しい道である…

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こうしてゆっくりと景色を楽しみながら走ってみると、この道の人気が高い理由がよくわかる。
雲海の「おまけ」がついてくるならなおのこと。
少々険しい道でもここの紅葉を見に来る価値は十二分にある。
多くの人がそう思っているのだろう。
ぼくもそのひとりやったけど。

ありがとうおにゅう峠。
ある晴れた秋の日に、最高の景色を見せてくれたことに感謝を込めて下山を開始した。

絶景ダウンヒル

ここからはクルマが置いてある場所を目指して下り基調の道を進むのみ!
登りセクションとの違いは、なんのためらいもなく足を止められること。

こんなにも好条件に恵まれたおにゅう峠をそのまま下っちゃうなんてもったいない。
もう少しだけ、下界に広がる景色を楽しみながら帰ろう。

というわけで峠のダウンヒルも超低速運航。笑

日が高くなり、さらに遠くまで見渡せるようになった展望スポットからもう一度。
ほんとにきれいだな…

尾根伝いの道を駆け抜けるサイクリストたちがいいアクセント。
あそこを走る姿を誰かに撮ってもらいたい。笑

最後に1枚、愛車を紅葉のフレームに収めてこの場所とお別れ。

葉っぱのグラデーション。
次第に青色へと移りゆく木々を横目におにゅう峠を後にした。

ここからはほんとの愚直走り。
川沿いの緩やかな下り基調の道を流していく。

青空に映えるススキや、

ひっそりと佇む神社の前の大イチョウ。

秋の景色を切り取りながら気持ちよく。
これからおにゅう峠に向かうであろう大勢のサイクリストたちとあいさつを交わしながらの帰路となった。

念願、叶ったり。

こうして秋のおにゅう峠ライドは幕を閉じた。

またしても素晴らしい景色に出会うことができて大満足◎
クルマのように紅葉スポットを点で繋いでいくことは簡単にはできないけど、

・目的地に自分の力でたどり着くというところに並々ならぬ達成感があるところ
・そのプロセスまでもが1日の思い出になってしまうところ

が自転車のいいところと言えるだろう。

こんな晴れた日にサンニーくんとのドライブをおあずけにしてでも行ってよかった。

ぼくのALR × おやじのCB750の異種格闘技戦

道中、こんなこともあったしね。笑

2022年の紅葉ハント第2戦も大成功!
さあ、次はどこへ行こうかな🤤

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