真夏の弾丸ビーナスライン

ドライブの記録
<strong>ぼく</strong>
ぼく

今年の夏はどこかのタイミングで緑のビーナスラインを見に行こう!

その「どこかのタイミング」はこれまた突然やってきた。

小豆島ライドを終えてまったりした週末が続いていた7月の下旬。
体温を超える気温のおかげでチャリもキャンプも全部おやすみしてた。

((あれ、これは真夏の高原ドライブを楽しむことができる数少ないチャンスなのでは?))

溶けそうになっちゃうくらいの暑さも、高いところまで行けばいくらかマシになるだろう。
ってかあゆみちゃんと夏のビーナスラインに行く約束をずっと前からしてるんだった。
よし、行こう。真夏のビーナスラインへ!

そう思って、荷物をまとめ始めたものの、現地の予報はすっっっごく微妙!!

「勝てる日」にしか絶景ドライブをやらない

というなんとも弱っちいポリシーを持ってるぼくからしたらたぶん見送るべきだろう。
やけど…
行かずに晴れたらそれはそれで発狂するのだろう。

えーーーーい!
こうなったら行って盛大に空振りしたほうがまだマシじゃ!!

こうしてぼくたちの長い長い1日が幕を開けた。

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決死のクライム

7月31日(日) ☁ → ☀

AM 0:30

ノリと勢いだけで家を飛び出し、長野の山道に到達した。
数メートル先も見えない濃霧。
道路脇には立派な角を生やした鹿の群れ。

どうやら悪いコンディションの中に飛び込んでしまったようだ。

((これは無傷では帰れないかもしれないな…))

自然とハンドルを握る手に力が入る。
今日はどんな1日になるのだろう、そう考える暇などまったくない。
霧の中現れるカーブをひとつひとつ慎重にこなしていく。

美ヶ原高原に着くころにはこの濃い霧をも下に見下ろすことができるだろう。
という希望を持って…

命からがら道の駅 美ヶ原高原に到着。
ここまで高度を上げると、道中の霧はスカッと晴れ、雲の切れ間からは無数の星たちを眺めることができた。

標高2,000mの天体ショー。やっぱりすごいな。
ふと見上げたその一瞬だけでもいくつもの流れ星が見えるくらい。

今回もいい景色が見れますように。

そう願いを込めて朝日が昇るまでしばしの眠りについた。。。

新しい朝が来た!

AM 4:30

むくり。
目を覚ますと、一面赤色に染まった空が広がっていた。
((晴れたんだ!!))
雨男が天気予報を覆した瞬間だった。

こうしちゃいられない!あゆみちゃん起きて!!
慌ててクルマを飛び出し朝日を拝む準備を始める。
鳥肌センサーによると気温は13-15℃といったところ。
冬用のアウターをバッチリ着込んで日の出の時を待つ。

下界を覗き込むとそこには…

雲海が広がっていた!!

<strong>あゆみちゃん</strong>
あゆみちゃん

あれが雲海??すごーっ!
ってかこんなにも高いところに来たんやなぁ

そしてご来光。
あまりにもドラマチックすぎる朝焼けだ。

<strong>あゆみちゃん</strong>
あゆみちゃん

今まで見てきた中でいちばん美しい夜明けや…

あぁ、来てよかった…
「空振り」だったらどうしよう。
そんな不安はこの美しい日の出が完全に吹き飛ばしてくれた。

運良く星空も雲海も見ることが時点で2人して大満足しているけど、この日のほんとの目的は日本屈指の高原道路をサンニーくんと駆け抜けること。

待ちに待った夏ドライブがここから始まる。

美ヶ原ってすばらしい

山の向こう側から昇る朝日を見届けたところでサンニーくんとの1日もスタート!
真夏とは思えないくらいの寒空の中エンジン始動。
最高のドライブにしようね。

まずは暖機がてら高台のほうへ。
クルマ越しに雲海を見下ろすことができる場所には、絵画のような世界が広がっていた。
現実とはかけ離れた景色に感動の嵐👏

水温も油温も上がってきた。サンニーくんも準備万端のようだ。
早速絶景たちを仕留めていこう。

まずは今日走る道からは反対方向の白樺平へ。
美ヶ原高原まで来たら立ち寄っちゃうところ。
無数の白樺の木と真横からこぼれてくる光線。すごくいい雰囲気だ〇

静かな森でナイスピクチャを撮ったところで美ヶ原高原に逆戻り。
すっかり日が昇り、空は透き通った青色に。

最高のコンディションじゃないか。
もうここまで来たらお天気の心配などする必要もない。

真夏のビーナスラインを楽しませていただこう。

雲の中のダウンヒル

ようやく美ヶ原高原を発ち、霧ヶ峰を目指すことに。 

このあたりは一気に高度を下げていくダイナミックなダウンヒル区間。
走っていてめちゃくちゃ楽しいから、ビーナスラインの中でもけっこう好きなところなんだ。
走りごたえのある道を目の前にしてサンニーくんうれしそう(?)

ワインディングロードを快調に進んでいく途中で雲の中に飛び込んだ。

眼下に広がる山の景色も、これから進んでいく道も濃い霧に包まれている。
これが晴れたらどんな絶景が広がっているのだろう。
視界が確保できないドキドキと霧が晴れたときのワクワクでもってさらに前進。

そしてアンベール。
なんだこれすごすぎる。。

ここから見る景色はこんなにもきれいだったのか。
きれいなみどり色をした山々とその奥に広がる雲海にもう言葉が出ない。

早朝の空気と長く伸びる影がすごく好き。

ビーナスラインの真骨頂ともいえるこの区間、あゆみちゃんは爆睡中。
なんなら白樺平にいたあたりからずーーーっとリアシートで爆睡中。
重量バランスを考えた配置…いうわけではなく、助手席にいると写真を撮るたびに引きずり降ろされるから。笑
決して起こしてくれるなという強い意志の表れなのである。

快走路をかっ飛ばして霧ヶ峰までたどり着いた。

ポツンとサンニー。
「霧ヶ峰ストレート」の奥行き感、たまらんね。

富士山もはっきりくっきり🗻

パーフェクトです◎

このあたりであゆみちゃんがお目覚め。

<strong>ぼく</strong>
ぼく

(ここまでの景色、)マジで最高やったわ。

<strong>あゆみちゃん</strong>
あゆみちゃん

(後部座席の寝心地、)マジで最高やったわ。

リアシートのホールド感はたしかにいいけど、よくもまああんな狭いところで…
大満足の様子で助手席に帰還。

<strong>あゆみちゃん</strong>
あゆみちゃん

絶景を見に行こう!!

この日のアクチュアルスタートは霧ヶ峰に設けられてたみたい。
絶景を巡るドライブデート、大いに楽しんで参りましょう〇

ビーナスラインのいちばんおいしいところ

霧ヶ峰のS字カーブを駆け上がった先に待っているのは車山高原のパノラマビュー。
ここから白樺湖にかけての区間は、長い長い絶景ロードの中でもいちばんおいしいところだろう。

大草原を貫く1本道を駆け抜ける爽快感を味わう前に腹ごしらえをしておきましょう。

『ころぼっくるひゅって』
〈営業時間〉9:00 – 16:00
〈定休日〉水曜日

また来ちゃった(照)
いつの日かのドライブで食べ損ねたボルシチをいただく。
あゆみちゃんにとってはこれも今回の重要なミッション。
開店直後の山小屋へ、いざ。

ボルシチ・ボルシチ・サイフォンコーヒー・サワーミルク

テラス席でいただく贅沢で丁寧な朝食。
ロケーションも相まって毎度のことながら優勝🎊
高原に流れる風もめちゃくちゃ心地よい。

ごちそうさまでしたっ!

早朝から大入りとなっていた小さな山小屋は今日も最高でありました。
念願のボルシチを食べられたあゆみちゃんも大満足◎
朝早くから幸せいっぱいお腹いっぱい。

キスゲの季節には間に合わなかったけど、ビーナスの丘にもフラッと。
どこまでも広がる深ーーーいみどり色はいつまでも見ていられる。

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駐車場で待つサンニーくんを再び高原道路に解き放ってリスタート!

退避所を見つけては飛び込んでみたり、展望台に立ち寄って目の前に広がる眺望に感動したり。
コーナーを抜けるたびにすばらしい景色が広がってるもんだから、颯爽と駆け抜けるなんてことはやっぱりできない。笑

ちょっと動いては止まって、ちょっと動いては止まって。
それでいいんだ。いや、それがいいんだ。

青い空には夏の雲が姿を現し始めた。
真夏の出番が少ないサンニーくんにとってこういうショットは新鮮だったり。
もこもこの入道雲をバックにいい写真をいっぱい撮れるといいな。

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全身に「幸」が染みわたるボルシチと、高原の美しい風景と、さわやかなワインディングロードを満喫したところで白樺湖に到達。
長い時間をかけてビーナスラインのおいしいところを味わい尽くすことができた。
「ナビシートのご意見番」もホクホクの笑みを浮かべている。

ビーナスラインって、やっぱりいいなぁ。

もうすでに山のどこかに語彙を置いてきてしまったけど、ぼくたちの旅路は続いていく。

プチブレイク

白樺湖を過ぎたところでビーナスラインとはちょっぴり早いお別れ。
今日はどうしても行ってみたいところがあるからね。

この先の行程でもすばらしい風景を拝むことができたんやけど、それはもうちょっと先の話。
次なる目的地を目指してガンガン進んでいこう!

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いや、間髪入れずにたたみかけてきたビーナスラインの絶景たちをまだ消化しきれていない。笑
余韻に浸りつつ、涼しい木陰でひとやすみしよう。

てなわけで女神湖に寄り道。
遊歩道を散策したり、桟橋から小さな湖を眺めたりするなどしてクールダウン。
いつもより回転数を上げてゴキゲンなサンニーくんもクールダウン。
サンニーくんの熱気は車内にもムンムン伝わってきてたもんね!(〇 素ガラス直射日光)

マイナスイオンと高原の空気を目いっぱい浴びてリフレッシュ。
ぼちぼちクルマを進めることにしよう。
牧歌的な風景が広がる蓼科の高原道路を北に向かって進んでいく。

雨境峠のパーキングにもちょろっと立ち寄ったり、

お上品なお馬さんたちを眺めたり、🐴🐴🐴

放牧したり、

『牛乳専科もうもう』
〈営業時間〉9:00 – 17:00
〈定休日〉4月下旬 – 11月末:無休 冬季:水曜日

ソフトクリームをいただいたり。
牧場が立ち並ぶのどかな道のりをまったりと進んでいく。

上州の山並みをもこもこ雲が覆い尽くす。
その様子を目線の高さで見ることができるのって、やっぱりすごい。
美ヶ原高原からは高度を下げてきたとはいえ、今いる場所も地元の最高峰なんかよりははるかに高い。
ふとした時に感じる「非日常」がとてもいい。

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ここから先はカメラをしまい込んで大移動。
この旅のリエゾン区間を経て、美鈴湖にたどり着いた。
ここが裏ビーナスへの入口か…

この日、どうしても行ってみたかったところというのは、かの有名な(?)裏ビーナス
念願の絶景ロードはどんな景色を見せてくれるのだろうか。
上空にかかる雲は増えてきたけど、お天気は最高の晴れ模様。
この夏最初にして最後になるであろうアタックチャンスをものにすべく、天空の道へと続く急勾配に飛び込んだ。

感動の「裏ビーナス」


通称裏ビーナスと呼ばれる絶景ロードは、美ヶ原スカイラインを駆け上がった先にあるらしい。
名前こそよく聞いていたものの、それがどのあたりのことを指しているのかはよく知らなかった。

((みんなが撮ってる絶景ポイント、見逃したりしないのかなあ。))

なんていう心配は杞憂に終わった。

長い長い林道を抜け、開けた視界の先には一目で「それ」とわかる景色が広がっていたから。

ここか!すげぇ!!
遠くに見えるアンテナ群と、そこへ導かれるように繋がっている1本の道。
うつくしすぎる…

これはまたすごいところに来てしまった。
道だけを見てこんなにも気持ちが昂ることなんてそうそうない。
まずはこの道の終点まで駆け抜けてみよう。写真はそれからだ。

その辺の峠では見ることのないようなアンジュレーション。
ゆっくりと流すだけでも楽しすぎる。
それに加えて、四方に広がる風景の美しさ。すばらしすぎる…

そんな絶景区間はほんの一瞬で終わっちゃうんだけどね。あぁすばらしい道だった。

ガツンと登り返して、遠くの山々が下に見えるくらい高いところまで来た。
雲にも手が届いちゃいそう。

涼しい風が吹き抜ける標高1,900mの世界とそこに広がる絵に描いたような夏の雲…
今日通ってきた場所たちはどこもかしこもすばらしいところばかりやったけど、初めて訪れたこの場所の破壊力がとにかくやばすぎる。

ぼく史上、過去最高レベルに美しいこの場所で、サンニーくんがいる写真を残したい…!
来た道を戻りながらバシャバシャ撮っていこう。

もこもこ雲とサンニーくん。いきなり会心の1枚が撮れた🤤

急勾配を駆け下りたかと思えば、その直後に待ち受けるうねうねの激坂。
まるでジェットコースターのようなこういう道が好きすぎる。

天空の道にサンニーくんを添えて。

夏全開の1枚でフィニッシュ!

美しい道を目の前にハンドルを握りながらニヤニヤ。
絶景の中にサンニーくんを置いて(電子)ファインダー越しにニヤニヤ。 

武石峠が災害により通行止めになってるおかげで、いわゆる「表のビーナスライン」からはぺペペッと行くことができなくなったこの道。
女神湖まで走り抜けちゃった今日の行程に関して言えばだいぶ無理をして訪れることになったけど、それだけの価値は十二分にあった◎

こんなにも悦びにあふれた道に出会えることなんてめったにない。
「裏ビーナス」で味わった感動を忘れることはないだろう…

胸いっぱいの帰り道

裏ビーナスがきれいなのは知っていたけど、これほどまでだったとは。
言葉にできないくらいの満足感とメモリいっぱいのナイスピクチャとともに美ヶ原スカイラインを駆け下りた。
そうして降り立った松本市街。青色の看板をふと見ると「安曇野」の文字が目に飛び込んできた。

<strong>ぼく</strong>
ぼく

そういえば、冷蔵庫のわさびが切れてたよね。
ちょっと買いにいこっか。

そのまま高速に乗って帰ってもいい時間だったけど…
お昼もまだ食べてないし、わさびがないのはちょっと困るから…

日本一のわさび園に来ちゃった。

わさび丼なるものをいただいたり、「ちょっといいわさび」をゲットしたり。
ツンとした刺激でもって絶景ドライブを締めくくることとなった。

さあ、おうちに帰ろう。
長い長い道のりを前に気合を入れ直し、長野自動車道に飛び乗った。

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こうして今回の旅路も無事帰還。
☁マークの天気予報に一抹の不安を抱えながらも、「雲海出現navi」を信じておうちを飛び出してから丸々24時間。
蓋を開けてみれば完璧な1日だったな。

星空、雲海、数々の絶景…
見たいと思っていたものをすべて見ることができた。
念願のボルシチを実食できたあゆみちゃんも大満足。
とんでもなくハチャメチャでハードなスケジュールだったにも関わらず、ついてきてくれることに感謝です。
ひとりきりで足を踏み入れた数年前とは比較にならないくらい楽しかった◎

サンニーくんも真夏のこの暑い時期によくがんばってくれました◎
ほぼ全線でガンガンにかけてたエアコンも絶好調!
快適な旅をありがとう。
涼しくなるまでゆっくり休んでね。

暑い暑い夏の日に、またひとつ最高の思い出を残すことができた。

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走行距離:814km
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弾丸ビーナスライン 完
 


 

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