TANTANロングライド2018 -当日編-

サイクリングの記録

AM 4:00

チャリ部みんなのアラームが一斉に鳴り響く。

むくり。起床。
待ちに待ったTANTANロングライド当日の朝がやってきた。
よく眠れたしめずらしく寝起きもいい。

枕元に置いていたウェアに袖を通し、ササッと準備を済ませる。

AM 5:30

会場入り。時間に余裕をもってスタートラインに並ぶ。
スタートに遅刻してしまった去年の経験が活きた。苦笑



朝日を浴びる天橋立。



美しい景色に息をのみながら刻一刻と迫る出発の時を待つ。

TANTANロングライド2018 スタート!

AM 6:00

号砲!
190kmの長旅の幕が明けた。

まずは朝のウォーミングアップ。
30㎞先の第1エイドステーションを目指して軽めにペダルを回していく。

2週連続のロングライドイベント。
若狭路と同じジャンルであるとはいえ、異なる点はいくつかある。

まずは距離。
TANTANの走行距離は若狭路を凌ぐ190km。
山越えやアップダウンをいくつも乗り越えるから獲得標高も高い。
1日で190kmを走る機会なんてそんなにない…
脚は計画的に使わねば。

もうひとつはチャリ部のみんなと走れること。
距離は長いけど今回はチャリ部で終始パック走行ができるのは心強いね。
スタッフとして周りに気をつかいながらソロで走る若狭路よりは負担が軽い。

そして、今回のTANTANでは「いい写真」を残したかったから一眼を担いで走ってた。
カメラを背負って190km… 未知なる挑戦だ。

海を離れ、しばらく進むと最初の峠へフェードイン。
しれっと斜度が上がってだらだらと登り続けるタイプ。
思った以上に長いから無理せずのんびりと登っていく。

峠を越え、せっせと稼いだ位置エネルギーを使って直滑降!!



木々に覆われた区間を抜けたところで朝日を浴びる田んぼとご対面。
気温がまだ上がってこない午前7時過ぎ。
風が心地よい。早朝の気持ちよさ、伝われ。

由良川沿いの道路を流していると見えてくるのが舞鶴市立岡田小学校



第1エイドステーションだ。
TANTANのエイドはいきなり豪華。

鍋でっか!



「舞鶴発祥の地、肉じゃがはいかがですか~」
というおじさんの呼びかけに今年も違和感を抱きながら肉じゃがをもぐもぐ。



あとはじゃこだしおでん。
シンガリでスタートした去年は具が売り切れて出し汁しかあたらんかったんやっけ。笑
今年は具だくさん。おいしかった。

パンも詰め込んで再スタート。
脚はいい感じにあったまった。
ここからいよいよチャリ部のチームライドが本格的に始まる!

ちぎり合いの第2スティント

第2エイドステーションまでは平坦基調の22km。
風向きもいいからトレインを組んで気持ちよく流せそう。

なんて思っていたのも束の間。
このおじさんたちがそんなに楽をさせてくれるはずもなく高速巡航が始まる…
いつもの朝練よりも高強度でローテーションが回っていく。
今日はロングライドだよ(^ ω ^ #) わかってるのかな(^ ω ^ #)

気づいたときにはもう目の前にエイドステーションがあった。



私市丸山古墳公園。早くも本日2度目の休憩。



ここではあったかいぜんざいが出てきた。
第1エイドで詰め込んだものがまだお腹に残っているのが分かる。
そこへお餅でとどめを刺す。
やば、おなかいっぱい。
やけど、この先に待っているのは大江山。
登りに備えてエネルギーを充分に蓄えるんだ。

となりにパンも置いてあってけどさすがにそこまではいらない。笑

ボトルに水も詰め込んで意気揚々とエイドステーションを飛び出した。

190kmコースの名物 鬼の峠2連戦へ・・・

私市円山古墳公園を出発した後も平坦基調の道はしばらく続く。
信号がいくつかあるものの走りやすい1本道や川沿いの快走路を駆け抜けていく。
実にのどかだ。



こんな道がずっと続けばいいのに。
なんて思っとったけど現実はそんなに甘くない。

ひとつ角を曲がると、そこは大江山への入り口だった。



なだらかに斜度が上がっていき、やがてヒルクライムが始まる。
190kmコース前半戦のボス、山岳2連戦のゴングが鳴る。

((あぁ、こんな道やったなぁ))

去年経験しとる道やから力の入れどころもうっすらとやけど覚えとる。
ダンシングも織り交ぜながら登りをこなしていこう!

サドルから腰を上げると背中にある何かが前に落ちてくる。
そう、一眼レフだ。
この日は背中の “スイートスポット” を見つけることができず、ずっと収まりが悪かった。
今日に限って言えば男性ローディみんなの悩み、チンポジよりも深刻な問題。
ストラップを短くしすぎるのもあまりよくないみたいだね。

ダンシングは封印して軽いギアでペダルをクルクルと回す作戦に切り替える。
緩急のついた坂道の道中に佇む酒呑童子の里が第3エイドステーションだ。



どら焼き、 おいなり、水まんじゅう。
ここで出る補給食がぼくはいちばん好きかな。
水まんじゅうの冷たさとツルンとした食感がたまらん。

全部食べると結構な量になってこのエイドでも満腹に。

休憩もほどほどに先へ進む。



大江山の鬼退治はまだ終わっていない。
休みすぎて脚が重くならないうちに山頂を目指そう。



酒呑童子の里から大江山のピークまでは4kmほど。
これがけっこう長い。
時刻は午前10時30分くらい。
気温もけっこう上がってきたな。

今はなき大江山スキー場のあたりが長かった登りのピーク。



けっこう登ったなあ。
脇道にふらっとそれて展望スポットへ。
こういった美しい景色が見られるところへ「自分の力で」行けることが自転車の楽しさでもある。
しばしの間、その眺望に息を呑む。

さあ、ここからはダウンヒルだ。
これまで稼いできた標高を一気に放出する。
先の見えない複合コーナーをひとつひとつ丁寧にパス。

下りきったところのヘアピンコーナーでスピードが殺された直後に始まる登りが大宮峠。



前半のボス2戦目だ。
この斜度、伝わるかなあ??

ストラバのセグメントによるとこの峠の全長は3.3km・平均斜度8%
プロフィール的には先の大江山よりもきつい。



休みどころもなくなかなかしんどかったけど、去年よりも速いタイムで登頂。
なんやかんやで成長はしているのだなあ。

鬼のツノのようにそびえ立つ二つの峠は無事クリア!鬼退治完了!
前半のボス2連戦に勝利したチャリ部一同はホッとした様子で街のほうへ降りていった。

ダウンヒルを安全に終え、与謝野町は野田川ワークパルに到着。
第4エイドステーションだ。



ここでもお米がもらえる。
てっぽうっていうのは与謝野町に古くから伝わるご当地食材なんだそうな。
しょうがやしょう油などの味がしました。
ちなみにこのてっぽう、シンガリでスタートした去年は売り切れのためありつけず…
2年分の思いをかみしめながらいただきました。おいしかった。

山から海へ

距離的にもここからが後半戦!
山から海へ、中丹地域から丹後半島へ大移動する区間が本日の第5スティント。
市街地を抜け、木々に囲まれたアップダウンをクリアするとパッと視界が開け、雄大な日本海が姿を現す。
なんともドラマティックな区間なんやけど、海に至るまでの道のりは長い。

なんとなく若狭路センチュリーライドの小浜の区間と似とるな。
道路の特色といい、お昼過ぎのねむたさといい、被るところが多い。



ジェットコースターの道が出現するところも若狭路と被る。
遠くに見える上り坂のスケールと絶望感はTANTANのそれに軍配が上がるかな😀

これ以外のことは特に覚えてない。



ただひたすらにペダルを回し続け、



気づいたときには海が見えていた。

ここまで来たらこの区間も終わりが近い。
道の駅の看板が見えた!

第5エイドステーション、道の駅 てんきてんき丹後



野田川ワークパルからおよそ34km。長かったね。
去年はここに来るまでにガス欠になったんやっけ。
今年はその気配もないや。
マネジメントがうまくなったのかな、いや、エイド過多だろうね。



次の区間に備えて燃料補給!
ばら寿司とミルクコーヒーと・・・鬼いなり…?
さっき食べたやん!なに着いてきてんの。笑
酒呑童子の里で売れ残ったのであろうおいなりさんがしれっとばら寿司の隣におった。

ありがたいからいただくものの、もう入らない。
エイドを補給するたびにまんぷく度合いが増していく…

55km to go

ぼくも含めチャリ部の皆さんの顔にも疲れの色が見え始める。
135km走ったもんね。お山を2回も越えたもんね。



道の駅のくさっぱらに寝転がりしばし目を閉じる。

5分後、ピットアウト。

ここからは絶景を楽しむ海岸ルートだ。



海に出てきたぼくたちを屏風岩がお出迎え。
不思議なかたちだね~

ここから先は丹後半島の形をなぞるように走っていく。
ぼくは覚えている。
この先は小さなアップダウンが延々と続くことを・・・

チームライドというものは、こういう時に強みになるわけで。



いい感じにペースメイクしてくれたり風よけになってくれたりする人がいるのといないのとではつらさがまるで違う。
先頭交代をしながら力を合わせてアップダウンをこなすんだ。



丹後半島の最北端、経ヶ岬をパス。

ここからは海から徐々に離れていく。
進路は内陸のほうへ変わったものの、アップダウンはまだまだ続く。
いやらしい登りを2・3回こなし、



トンネルを抜けると

そこは

第6エイドステーション(伊根町役場)だった。

あれ?舟屋群はカットされたの??
ルートマップをよく見てみると伊根の舟屋群は通っていなかった。
重たいカメラを担いで170km漕いできたぼく、呆然。
出走前にマップを確認しときなさいよっていうお話なんだけどね。

でもまあ、TANTANロングライド屈指の見どころである舟屋群がカットされるのにはそれなりの理由があるのでしょう。

丹後半島へはまたゆっくり遊びに来るとしよう。



最後の補給食、へしこパンをもぐもぐ。

あとはゴールを目指すだけだ。

ウイニングラン

長かった道のりも残り約23km。

もうアップダウンはない。
左手に見える海を眺めながら気持ちよく流す。

ゴールが近づいてきた。

終わってみると190kmという距離も案外短く感じる。

チャリ部で走ったからかな?

みんなと走るとやっぱり楽しいよね。

今日も1日ありがとうございました。おつかれさま。

最後はみんなでゴールしよう。

PM 4:30 頃

Photo : 100kmを走ってたチャリ部のカメラお兄さん



ゴール。

190km グランフォンド鬼コース 制覇。

達成感でいっぱいだ。



ウィリエールくんもよくがんばったね。



ゴール後の振る舞いは鯖寿司。
肉厚でおいしい。

—————————————————————————————————–

酷暑の中、全員完走という形で今年もTANTANロングライドを終えた。

ひとりでは走りきることさえ困難な道のりをも楽しく走ることができるのがチームライドの楽しさであり、その先に待ち受ける景色への期待を力に換えてペダルを回すことが自転車に乗ることの醍醐味なのである。

今回のライドを通して改めて実感したね。

ナイスライドでした💮

走行距離:190km / 獲得標高:2086m

コメント

タイトルとURLをコピーしました